5月
島唐辛子の苗を500本植える
八丈島に移住して約2年。島に来てからはさまざまなジャンルのお仕事、特産品を作るお仕事、農家さんで働かせていただいたりといろいろな経験をしました。
島では起業できたらいいなとボヤッと考えていたのですが、接客業や現場に自分が出なければいけない仕事だと、時間の融通が利かなかったりするので、店舗を構えるような形ではない方がいいなぁと考えました。
そして考え着いたのが島唐辛子製品です。製品であれば、作って卸してしまえば決まった時間に働かなくても済み、自分の作業をしたい時にできるからです。
昔「今、農家さんは厳しい」というニュースを見ました。実際に農家さんのお手伝いをして、気候の変化で左右され収穫が安定しなかったり、汚れたり怪我をしたり重いものをもったりしなければいけないこともあり過酷な労働環境だなぁと身をもって感じました。
今は野菜が高い高いと言われていますが、本当はもっと平均的に高くてもいいと私は思うんです。農家さんの仕事は大変だし、それが1パック200円もしないなんて安すぎます。
ですが、例えば感じの悪いいじわるな上司はいないし、生産性のない飲み会に誘われることもないし、人の指図を受けずに伸び伸び自然の中で自分のペースで働けるというメリットもあります。
とはいえ、野菜を野菜のままで売ってもさほど利益にはならないのかなというイメージがありました。なので今回、自分で野菜を育てその野菜を使って加工製品を作るまで1人で作ろうと考えたのです。
そこで思いついたのが島唐辛子です。島唐辛子であればさほど育てるのも難しくなく、1年目から収穫ができ加工製品が作れるからです。
そんなことを去年考え、4月になりようやく島唐辛子の苗が育ってきたので、菜の花の咲いた畑を耕運機を使って耕していきました。
耕したら黒マルチを貼ります。黒マルチを貼ると雑草が生えてこず、島唐辛子は暖かいところを好むので保温効果にもなります。
苗は全部で500本近く購入しました。
本当は畑全面島唐辛子を植えようかと思ったのですが、趣味で野菜を作るスペースも残しておきたかったので、畑の6割に島唐辛子を植えました。
島唐辛子は病気にも割と強く、水を頻繁にあげなくても大丈夫なので、野菜の中で丈夫な部類だと思います。それに1度植えた苗は、2・3年は実をつけてくれます。
夏野菜を育てる
八丈高校で夏野菜の苗を買ったり、メルカリで苗を買ったりしてたくさん植えました。4.5月は島唐辛子の苗もあり、夏野菜の苗も植えるタイミングだったので毎日畑で作業をしていました。
トマト・ミニトマト・メロン・ピーマン・ナス・チョロギ・きゅうり・サヤエンドウ・落花生・グアバ・ルッコラ・水菜・ほうれん草・パクチーなど、他にもたくさんの種類の野菜を育て始めました。
自分が育てている野菜ってなんでこんなにかわいいんでしょう。野菜を育てたことない人が聞いたら「え?野菜がかわいい?」と思うかもしれませんが、育ててみたら分かると思います。完全に我が子です、これは!
お庭でBBQ
この時期が暑くもなく寒くもなく、八丈島で1番過ごしやすい気候だと思います。
私はことあるごとに「庭で飯食お!」と言って、嫌がるノリヒトを払いのけ外でBBQをしていました。
やっぱり外で食べるご飯は格別においしいですよね。ビールも良く進みます。
6月
梅干し作り
今年もメルカリで梅を購入し、梅干しを漬けました。
去年は10キロ漬けていましたが、1年も経てばもう1個も残っていませんでした。ただ、八丈島は湿気がすごいので外で梅干しを漬けておくとカビてしまうことが分かったのです。
なので去年は途中から冷蔵庫の中で全て梅干しを保存していたため、10キロも作った梅干しで冷蔵庫の中がパンパンになり、他のものが入らなくなり困ってしまいました。
本当はまた10キロ漬けたかったのですが、仕方なく今年は4キロの梅干しを漬けました。
梅干し作りはまずキレイに洗いヘソを取っていきます。
ノリヒトは去年10キロの梅干しのヘタ取りを経験していたので、去年はやりながらブーブー言っていましたが今年は「え?もうないの?ちょろ。もっとないの?」と余裕をかましていました。
塩漬け
液があがってきたら
しそを入れます。
この瓶が2つできました。
モリツキ
この日は暖かかったのでモリツキに行きました。
ウェットスーツを持っていたのですが、あまりに太って入らなくなってしまったので長袖長ズボンのゆったり水着を購入し、いざ入水です。
家にモリツキの棒はもともと3本あったものの、2本とも壊れていて1本だけ持って行きました。
久しぶりの海は全然沈まなかったですね。下に泳いで潜ろうとしても、おしりが浮いてしまい水面でバシャバシャもがいているただのおばさんでした。お恥ずかしい。この時「痩せないとまずい」と、心に決めました。
私がバシャバシャ浮いていると、ノリヒトがハリセンボンを突いて戻ってきました。
ハリセンボンは逃げ足も遅く、丸いので捉えやすいお魚です。釣りをしていても釣れたりしますが、いわゆる外道で釣れてもみんな海に捨ててしまいます。
ノリヒトは自慢げにハリセンボンを見せてきましたが「そんなの取ってどうすんのー!食べるの?」と聞くと「いや、もう膨らんじゃって抜けないんだよ」と言っていました。
結局「もう刺してしまったからこれもまた運命、おいしくいただくことにしよう」となりました。
お家に持って帰り、いざ入刀です。
ハリセンボンって実は身がほとんどないのです。
肝・ウキ袋・身・皮です。
よく居酒屋さんに、フグ皮ポン酢ってあるじゃないですか。それって皮を茹でて、この針を1本ずつ手作業でとってポン酢に漬けたものなんです。
もがき苦しみながら、1本1本針を抜いていきました。この針はマキビシのような形をしているので、取るのがなかなか難しいのです。
どうにか針がとれ、これを細かく切ったものがフグ皮ポン酢です。
肝は溶き、味噌汁にしました。
身は唐揚げです。
どれも絶品でした。ただ全部作るのに2時間以上かかりました。味はとってもおいしいのですが、調理が鬼のように大変なので外道と言われるんだと思います。
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