ちーぼーです。
先日春休み期間を使って、一人で島にボランティア旅に来ている13歳のボーイと出会いました。
その子が「日曜日はボランティアないし釣りに行こうかな〜」と言っていたので「えっ!釣り行くなら一緒に行こうよ〜」と誘い、一緒に釣りをしてお昼ご飯を食べる約束をしました。
このとき咄嗟に誘ってしまいましたが、最近島で海難事故があったので子供一人で釣りに行かせるのは心配だというお節介心が発動してしまいました。ですが誘ったはいいものの、この日初めて出会った子と二人で釣りに行くのに少し緊張というか責任を持てるのかと、声をかけたことにあとから少し後悔もありました。
釣り当日になり、せっかくのお休みだし久しぶりの釣りだったのでそんな後悔も忘れルンルンでお迎えに行きました。
お迎えに行くとすでに外で待ってくれていて、一緒に魚八亭に氷を取りに行き釣り餌を買いに行きました。
釣具屋さんで「子供と一緒にムロアジ釣りのサビキをしたいんですが、危なくない場所ありますか?」と尋ねると「八重根の方でムロアジ釣れてるよ」と教えてもらいました。
「危なくないですか?」と念には念をともう一度聞いて「大丈夫だよー!」と言ってくれ、二人で八重根へと行きました。
八重根の漁港内に着きさっそく釣りを始めましたが、お魚の影は全くありませんでした。
竿はうんともすんともしないので、二人でお喋りをしていました。ボーイのお話もたくさんしてくれ、私のこともお話しました。
ちなみにこのボーイはめちゃくちゃ秀才で、私の100万倍語彙力があるし知識量があります。途中から「ちょっともう少しレベル下げてお話してもらっていいか」とお願いするほど、話が難しいというか専門的知識も多く頭が良い子なのです。
私の自己紹介をしようと「私は東京でずっと麻雀プロをしてたんだよ。麻雀のお店の店長をやったり、ファンの人たちと一緒に麻雀したりしてたんだよね。東京にいるときはビール買ったことないくらい、ファンの人たちがビールを差し入れでしてくれたりいい生活だったわぁ。」と言うと「やっぱりファンの人って大事ですか?」と聞かれました。
「そうだね、ファンはとっても大事だよ。たとえばスポーツとかもそうだけど、ファンの人や観客の人たちの応援があると、自分の力以上出せるんだよね。それに挫折した時とかも、ファンの人が応援してくれるから頑張ろうって気持ちにもなれる。だからファンって超いいもんだよ。」と説明をしました。
そんな話を1時間くらいしていましたが、魚は釣れないしちぼの話に飽きてそうだったので、遠くの方で釣りをしていたおじちゃんたちに声をかけることにしました。
「釣れてますか?」と尋ねると「昨日はいっぱい釣れたけど今日は全然だね」と、どうやらあまり釣れていない様子でした。
ですがサビキ釣りはみんなで近くでやった方が釣れると思い、おじちゃんたちの隣で竿を出すことにしました。
餌はまけども釣れず・・・買った餌がなくなってしまったのです。「魚釣れないのに餌なくなっちゃったね。どうする?」とボーイに聞くと「一匹は釣りたいから、また餌買いに行こう」とやる気マンマンだったので、また餌を買いに行くことにしました。
釣具屋さんに「全然だめでしたー。他にいい釣り場ありますか?」と聞くと「底土の船着場あたりも釣れてるから、そっちに行ってみるといいよ」と教えてもらい、次は底土の船着場に行きました。
底土は八重根と違いたくさんの釣り人がいました。
「これは釣れそうだ!!」と意気揚々と釣りを始めました。
すると、さっそくボーイの竿にあたりがあったのです。
「ヤバイ!釣れてる!!」と大慌てのボーイ。うれしそうに糸をまき、釣り開始2時間でやっとはじめてのムロアジを釣り上げることができました。
うれしそうな姿を見て、私もとってもうれしかったです。一匹も釣れなかったらどうしようとずっとあせっていたので、一安心です。
釣り上げたピッチピチの魚にボーイはビビっている様子で、こっちを困った様子で見てきました。
「え?自分で釣ったんだから自分で針外してクーラーボックスに入れなよ」と言うと、どうやらピチピチと暴れるお魚を触れない様子でした。
「仕方ないな〜」と針を外し、クーラーボックスへとしまってあげることにしました。
その後もチョロチョロムロアジが釣れ、お魚を触ってみたり写真を撮ったりと楽しそうにしていました。
私も負けじと釣りをしていると、私にもようやくあたりがあり二人ともHIT。
自分で釣った魚を針から外し、ボーイの釣った魚もやってあげようと振り返ると、自分で魚を針から外しクーラーボックスへとしまっていました。
「なんだできんじゃん」と声をかけると、ボーイは少し得意げな顔をしていました。

最初全く釣れなかったので誰かに助けてもらいたいと思い、Twitterで島のお友達に「一緒に釣りしましょう〜」と声をかけていた島の人が遊びに来てくれました。
島のお友達にもボーイを紹介し、一緒に三人で釣りを続けました。

結局3時間かけ、6匹のムロアジを釣り上げることができました。
釣れたお魚を持って、私のお家へと帰りました。10時から釣りをして本当はお昼には食べようと思っていましたが、もうこの時14時を過ぎていました。
「もう時間も時間だし、捌くのやめてどっかで捌いてもらう?それか時間かかるけど自分たちで捌いて料理する?」と聞くと「せっかくだから捌きたい」と言うことだったので、一緒に料理を始めました。
ボーイは学校の実験で魚の解剖はやったことがあったらしいのですが、この日初めて魚を捌くとのことでした。
ウロコとりでウロコをとって、お尻の穴に包丁さしてお腹を切る。次にお腹に指を突っ込んで内臓を引っ張り出して、血を綺麗に流す。頭を落としたら3枚に下ろす。
とやり方を教えてあげました。
最初は手こずっている様子でしたが、すぐに上手に捌けるようになり半分ずつ捌いていきました。

料理はムロアジの刺身・なめろう・アジフライを作りました。
揚げ物をやるのも初めてだったらしく「自分で食べるものは自分でやってくれ」と言いながらも「絶対に火傷するなよーーー」と隣で言い続け、念じつづけました。
ボーイはとっても器用で、言ったことは何でも一人でこなしていました。
私が「魚だけしかないから、アジフライにキャベツの千切りつけようよ。」と家にあったキャベツを出すと「島の人はやさしいですよね。キャベツくれるなんて。都内じゃこんなにやさしい人あんまりいません。ありがとうございます。」と、キャベツをあげたことにとても感謝をされました。
「いや、そこかよ」と私は思いました。

15時ごろになり、二人とも今日はじめてのご飯です。
一応「どんな人と一緒にいるか親御さんに連絡した方がいいよ」と一緒に記念撮影をしました。
ボーイは初めての、釣ったお魚を捌いて揚げ物をしたご飯です。「スーパーのお惣菜のアジフライはしょっぱいけど、ふっくらしてておいしい。今まで食べたアジフライの中で1番おいしい」と言って食べていました。
一通りご飯を食べ終え、帰りに私の作ったヤバイ島唐辛子屋さんのステッカーと、一応名刺をお土産にプレゼントしました。
私は、家にあったポケモンのフシギダネとゲンガーの名前を教えてあげたことと、ファンのありがたみしか教えてあげられることはありませんでしたが、ボーイは日本や海外のさまざまな知識を教えてくれました。
まあ私にはちょっと難しかったのであんまり覚えていませんが、一緒に釣りをして捌いてご飯を食べられてとてもいい1日になりました。
そして気を張っていたのがほぐれたのか、次の日風邪をひきました。おしまい。
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