みなさまのおかげで、我が家には除湿器が2台あります。朝起きると満水になっていて、昼にピーピー、夕方にピーピー、寝る前にピーピーと1日4回タンクから水を抜くのが日課になっています。お家にいる誰よりも手のかかる子で困っている、ちーぼーです。八丈島の湿度は、1年中こんな感じなんであろうか。
今回は詳しい「くさや」の説明と、「藍ヶ江水産 地魚干物食堂」でランチにくさやを食べに行ったお話をします。
くさや
前回少しお話したのですが、今回は詳しく説明したいと思います。
くさやとは八丈島の伝統であり、魚類を開きにして、腸わたなどを入れた塩分の強い汁につけこんで干物に加工した伊豆諸島特産の加工食品です。
八丈島では健康と長寿の秘訣とされ、冠婚葬祭には欠かせない食品としていまも愛されています。
特徴
くさやは、ムロアジ・トビウオ・シイラなどの魚を使用した干物で、伊豆諸島での生産が盛んです。
味は少し塩辛いながらもまろやかさがあり、味わいから感じるほど塩分は高くありません。独特な臭いなので好き嫌いは分かれますが、ご飯のおかず以外にも、島焼酎や日本酒によく合うとされています。
製法
開いた新鮮な魚を「くさや液」に8~20時間ほど漬け込み、くさや液をなじませてから真水で洗浄し、天日に1.2日ほど干します。出荷するときは、独特の臭気があるので、漏れないように配慮され、真空パックや瓶詰などにして出荷されます。
類似した外国の食べ物では、ワインや塩水などの液体を定期的に吹き付けて熟成させるウォッシュチーズと作り方が非常に似ており、独特な臭気もくさやに近いのです。
くさや液
江戸時代から300年以上の伝統を受け継いでいると言われています。かつて伊豆諸島では、保存食として魚を塩でまぶし、天日で干す加工方法でしたが、当時貴重だった塩を節約するために、同じ塩水に何度も魚を漬け、塩水に魚のエキスが加わり、それがくさや液と呼ばれるようになりました。
茶褐色の粘り気のある液体は、塩分10~15%で出来ています。
製造業者はこのくさや液を家宝として、味の出し方や塩の加減によって味が変わるので、各店の秘伝として代々受け継がれており、匂いや味は店ごとに差があります。くさやの発祥とされている新島では、他の伊豆諸島のくさやよりも匂いが強いと言われています。
調理法
一般的には焼いて食べますが、半生でもおいしく食べることができます。ほぐして売られていることもあります。
歴史
くさやは長い歴史をもつ食品で、江戸時代には献上品とされていた記録が残っています。最初は塩水につけた魚を干したものであったが、塩水を使いまわしながら干物をつくっていたところ、それに魚の成分が蓄積され、微生物なども作用するようになりました。
くさやという言葉は、江戸時代に「くさいからクサヤ」という名前がついた説と、元祖である新島における方言で魚全般を指して「ヨ」と言っており、「臭い」+「魚」=「クサヨ」が転じて「クサヤ」になった説があります。
臭い
臭いが特徴的なくさやですが、世界では
シュールストレミング
ホンオフェ
エピキュアーチーズ
ドリアン
キビヤック
くさや
の順番で、世界的にも臭いとされています。
買える場所
八丈島には、くさやを売っているお店がたくさんあります。
・マルダイ水産(神港港近くにあり、電話1本で配送の対応可能)
・マルタ水産加工場(加工場の施設見学を相談することができる)
・森商店水産加工所(金目鯛塩干しは受賞歴もあるおすすめの晩品)
・ヤマサ水産長田商店(匂い控えめ、やわらか仕上げのくさやが自慢)
・仲屋商店(創業100年の老舗店)
藍ヶ江水産 地魚干物食堂
営業時間
11:30~14:00 (ランチ&お土産店)
14:00~16:00 (お土産店のみ営業)
17:00~21:00 (LO20:30)
定休日
毎週日曜・第二第四月曜
くさやをお昼に食べようと思い、携帯で「くさや 八丈島 食事」で調べると1番最初にでくるのが、この「藍ヶ江水産 地魚干物食堂」です。くさやそんなに好きじゃないなぁと言ってたにも関わらず、体が勝手にくさやを求めていました。本当は好きなのかもしれません。
車でお店まで行き、店内に入るとあたり一面くさやの匂いが漂っていました。それと関係ないのですがここのお店は、店員さんが男性も女性もみんな若くて、かっこいい店員さんもいましたよ!
私が行ったときはちょうどお昼時ということもあり満席で、相席させてもらい食事をしました。店内は観光客が大半でしたが、近くに八丈町役場があることもあり、休憩中のサラリーマンもいました。
ランチのメニューはこちらです。
3年B組金八丼定食を食べたい気持ちをぐっと抑え、青むろ鯵の生くさや定食を注文しました。飲み物はセルフサービスで、自分でとりにいかなければいけません。
店内には魚の写真やポスターがところせましと張ってあり、なぜかミスチルのライブ映像がTVで流れていました。食事が出てくるまで結構時間はかかりましたが、退屈せずに待つことができました。
くさやはいつも通り、くさやの味がしました。鉄板の上にくさやが乗っていたので、いつまでも暖かい状態で食べられたのがとても良かったです。くさやは味が濃いので、少しのくさやでご飯が進み、ご飯が足りなくなってしまい、もう1杯食べたいくらいでした。
くさや以外にもおかずが3品ついておりどれもおいしかったです。味噌汁にはカメノテが入っていて、初めて食べました。カメノテはこんな感じで、名前の通り亀の手にそっくりです。
一応黒い皮膚のような部分を破り、中の身を食べることができます。中からピンク色の身が出てきますが、さほど可食部はないので出汁として使われることが多いそうです。このカメノテの味噌汁はとても美味しかったです。
このお店では、くさやや、くさやを使ったチーズをお土産で買うことができます。お土産にもいいですよね。
さいごに
今回はくさやについて調べ、調べている間にくさやのことが好きになりました。八丈島に来るまでは、名前は聞いたことがありましたが、においを嗅いだことも食べたこともありませんでした。
初めて食べたときは「くさあー。もう食べたくないやぁ」と思っていましたが、食べるにつれクセになり、八丈島に来てから週1でくさやを食べています。
くさやを食べた帰り、1番臭いくさやを食べてみたいと思い、八丈島の魚屋さんを2軒まわりましたがどこも売り切れていました。8月に入るとくさやの原料とされている、ムロ鯵の競りがあるらしく、それを競り落としくさやを作り、8月3~5日後からまた販売すると言っていました。また販売したら買いに行って、庭の七輪で焼こうと思います。
みなさんも、おいしくて臭いクセになるくさやを1度食べてみて下さい。
コメント
私が初めてクサヤに出会った(匂いを嗅いだ)のは、確か小学校低学年の頃でした。
両親がどなたかからいただいて、自宅で焼いて食べるところでした。
窓を開けたら近所迷惑になるって、閉め切って焼いていました。
なんて臭いんだ!う○この匂いじゃんか!そんなもの食えるのか!?
それ以来、私の人生からクサヤの存在を消しました。
よく食べましたね。八丈島のクサヤはそんな匂いはしないのかな?しますよね。
庭の七輪で焼いたら…鼻の良いCOCOちゃんが気絶しちゃわないかな。
そんな昔からクサヤを知っていたんですね!
閉めきって焼いてるのやばすぎますね。それは悶えてしまいそうです!
八丈島のクサヤも多分臭いと思いますよ!食べてみて下さい!!