ちーぼーです。
この間八丈島唯一の高校、八丈高校の園芸科の子たちの課題研究発表会があったので今回特別に見学させていただきました。コロナ前までは発表会は誰でも見学することができたそうなのですが、今は関係者や保護者のみだそうです。
今回は八丈高校の魅力と、園芸科の課題研究発表会についてブログを書きました。
東京都立八丈高等学校
2019年に開校70周年を迎えた八丈高校は全日制と定時制があります。伊豆諸島最南端の高校で、地域に唯一の高等学校です。
普通科・園芸科・家政科の3コースがあります。
普通科
普通科は、大学・専門学校進学・就職を志望する生徒が通うコースです。少人数制での外国語指導助手との会話中心の授業や、八丈島ならではの海洋文化、八丈島の探究を行うめずらしい授業が組み込まれています。ダイビングの資格もとることができるそうです。
私は平和島にある普通科の高校に行っていたのですが、こんなに多くの科目を選ぶことはできませんでした。自分で授業を選ぶことができ、普通の高校よりもかなり自由度が高いと思います。
家政科
家政科は「家庭の食物・被覆分野に関する基本的な知識と技術を習得し、自主的に解決する能力を育成する」ことを目標としています。食物分野・被服分野・必修科目・選択科目があり、フードデザインからファッション造形、福祉と幅広く学ぶことができます。
作業や実技も多く、専門学校のような豊富な知識を学べます。現在は1年生3名、2年生2名、3年生7名と人数も少ないため、学年の枠を超えて文化祭や合同授業を行っているそうです。
園芸科
園芸科では「農業の基本知識・技術を学ぶとともに、課題解決能力を身に着け、関連産業や地域を支え発展させるための育成と心豊かな感性を持つ人間作りを目指す」ことを教育目標にしています。
この時間割がとても魅力的ですよね。おもに「草花」「野菜」「食品製造」を主要科目とされています。授業では1から野菜を育て収穫をします。八丈高校の文化祭で生徒の子たちが育てた苗を私も購入したのですが、他で買った苗よりも立派でかなり大きく育ちました。
園芸科の施設は12000㎡を有し、さまざまな野菜や果実・観葉植物など1000種類を育てているそうです。この施設の大きさは、島だからこそという感じですよね。
今全国的に農業をやっている人たちの高齢化が進み、農業の跡継ぎの人が不足しているそうです。農業は肉体労働で大変なことが多いと思いますが、とても夢があると思うんですよね。農業だって時代は進み新しい知識ややり方が増えていると思うんです。若い人たちが参入し、それを積極的に取り入れていくことで、また新しいものが見つかると思います。
日本のその土地の野菜を成長させていくというのは、かなりやりがいを感じます。もう一度高校生をできるなら、園芸科に通いたいです。
園芸科 課題研究発表会
地産のものを使い実際に製品を作って発表をしたり、野菜をどうやったらうまく育てられるかを研究し実際に行ったという研究の発表が行われました。決められた時間の中で生徒たちが発表をし、最後に質疑応答という形です。
質問をするのは専門的なことを知っているその道のプロのような方たちばかりで、高校の研究発表会というよりも、緊張感がありまるで企業のプレゼンのような感じでした。
発表会が終わると、生徒たちは真剣だった面持ちからまるで子供に戻ったかのように笑いあい無邪気な姿になっていました。きっと緊張していたのが発表会が終わり、解放されたんだと思います。
帰るときに生徒たちが育てた野菜をお土産に渡してくれました。
これは「グリーングリーン」というカリフラワーです。ブロッコリーとカリフラワーの中間のような色をしていますが、カリフラワーの仲間です。一見カリフラワーのプラモデルなんじゃないかと思うほど、身がつまっていてしっかりしています。
トマトとカリフラワーのグラタンにしていただきました。
これはデカフラワーです。デカフラワーという名前ではなく、今私が勝手につけた名前です。ちゃんと品種を教えてくれたのですが、覚えきれませんでした。スノーホワイトだったかなぁ。私の顔よりもかなり大きく、こんなカリフラワーは見たことがありません。八丈高校恐るべし。 どうやったらこんなに大きく上手に育てられるのか教えてほしいくらいです。
割ってみたのですが、中もぎっしりと詰まっています。なんだか取っても取っても増殖してきそうな雰囲気までかもしだしています。
カリフラワーと豚肉の炒め物
鶏肉のグリルを作りました。
火をいれてもシナシナになることもなく、あんまりカリフラワーっておいしいイメージがありませんでしたが、とてもおいしく食べることができました。
この大根は「源助大根」です。源助大根は金沢市打木町の松本佐一郎さんによって育成された大根だそうです。直径8センチ、長さ25センチほどの大きさでお尻がつまっているのが特徴です。肉質はとても柔らかく、煮崩れがしにくいためおでんや煮物に最適な大根です。
生徒の子が「煮物にして食べるのがおすすめです」と教えてくれたので、お家で煮物にしていただきました。味がしみ込みやすく食べ応えもバッチシです。
これは「耐病干し理想」という大根です。生徒の子に「これはタイビョウホシリソウっていう大根です」って言われたときに、「退場☆理想?」と脳内で変換してしまい、なんていうキラキラネームのイカした大根かと思いましたが違いました。結局3回くらい聞き直して、ようやく「耐病干し理想」と認識することができました。
この大根は肉質が緻密でスが入りにくいのが特徴です。スとは、大根の収穫時期を過ぎてしまうと身がスカスカになって空洞ができてしまう病気のようなものです。
たくあんや生で食べるのがおすすめなんだそうです。
我が家でもぬか漬けにしたししていただきました。
さいごに
今回は八丈高校の研究発表会の見学をさせていただき、貴重な体験ができました。八丈高校では専門的な知識を身に着けることができ、実践実技が多く行われています。また地域の人たちや専門家と交流することも多く、将来へのビジョンが立てやすいという印象を受けました。
なんといっても、この大自然の中で高校生活の青春を送れるというのはかなり貴重なことだと思います。この大自然だからこそ新しく見つけられることも多いはずです。八丈高校は島外からの生徒も募集しており、ホームステイ制度や、一人暮らしをして学校に通っている生徒もいるそうです。
私は高校生のころなんとなく学校に通っていましたが、きっと八丈高校に行ったら充実した高校生活を送ることができたのかもしれません。八高生うらやましい!
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