【八丈島に移住して11か月】現状の八丈島の野良猫について、今私が思うこと。

移住生活

ちーぼーです。今日で八丈島に移住してきて11か月が経ちました。

さっそくですが、八丈島の野良猫について少しだけお話しさせてください。

八丈島の野良猫

題名にもある通り八丈島の野良猫についてです。この野良猫問題は、様々な意見があると思います。それと移住してきたばかりの身で何か発言するのは違うと思い、ずっと何も言えずにいましたが、移住11か月を機にブログに書きたいと思います。

今、6月に入り野良猫たちは繁殖期を迎え、八丈島のいたるところで子猫を見かけます。そんな、外で生活している子猫は1年内の生存率は20%と言われており、80%の子猫は死んでしまいます。

また、1年に2回出産することがあり1度に産まれてくる猫は平均4匹です。これは計算上オスとメス2匹の猫がいた場合、この野良猫は5年後に25匹に増え、10年後には406匹にもなってしまうのです。

この繁殖力の強さは多頭飼いを引き起こし、これは社会問題にもなっています。八丈島では猫の糞尿問題で、観光名所が封鎖されているという話も聞きました。

私のお家には犬1匹、猫3匹がいます。猫がたくさんいる中で暮らしているうちの犬は、猫が大好きで散歩に行くと野良猫を見つけ、いつも遊んでいます。

先日空き家のようなところがあり、COCOが猫を追いかけて中に入っていってしまいました。すると、そこには亡くなってまだ間もなそうな猫が倒れていたのです。一応役場の人に連絡をし、回収してもらえないか聞いてみましたが、だれかの土地のようなので回収はできないとのことでした。

Twitterでは「子猫が車にひかれて、道で死んでいた」「近くの道で猫が死んでいる」など見かけることもあります。毎回いたたまれない気持ちになります。

他にも、今の現状の八丈島の野良猫に対して苦言を呈するツイートもよく見かけます。

たしかに猫がかわいいという気持ちは私も家で飼っているので十分分かりますが、糞尿問題もあり、せめて餌をあげるのであれば自分の庭や土地で餌をあげてほしいです。もしその猫が病気になってしまったら、きちんと病院に連れて行ってあげてほしいのです。

「餌をあげかわいがり、病気になったら放っておく」のような、いいとこどりの世話の仕方はやめてあげてほしいです。かわいがるのであれば、寿命が尽きるまで大切に育ててあげてほしいのです。

あげてほしいあげてほしいばかり言っていて、私は何も出来ていないしそんなことをいう権利がないのも分かっています。ですが実際糞尿問題が起きていたり、八丈島には誰も住んでいないゴミ屋敷のようなところで猫のエサだけ置いてあり、においがそこら中充満し衛生管理されていない場所があるという問題もあります。

避妊・去勢手術をしてあげるだけで、これ以上数は増えず、その猫ちゃん自体も病気にかかりづらくなり、不幸になる猫は減ります。

移住してきたばかりの時は、この現状を見て、保護猫活動や保護猫カフェを私は八丈島でやりたいと思っていました。ですが、もし私に赤ちゃんができた場合、赤ちゃんに付きっ切りになってしまい、途中で猫たちの世話ができなくなってしまうかもしれないと思いました。動物の世話を途中でやめることはあってはいけないし、真摯に考えるからこそ行動に起こせずにいたのです。

八丈島でお散歩をしていると、人間とすれ違うよりも猫とすれ違う方が圧倒的に多いです。一体、八丈島に何匹の猫がいるのかは私にはまったく想像もできませんが、もしかしたら人間と等しいくらいの猫が八丈島では生活しているかもしれません。

この野良猫の問題は個人では到底解決できる問題ではなく、地域ぐるみや行政が動かないと解決はできませんし、かなりの時間や費用がかかります。そのような行動に動くことは難しいかもしれませんが、さまざまな地域で保護猫活動が行われていたり、これ以上猫が増えないよう去勢や避妊手術をし、さくら耳になっている猫も多いのが事実です。

どうしても猫の数が多くなると、1匹に対する愛情が薄くなってしまうかもしれません。それがどんどんどんどん増えると、いつの間にか「どうせこの子が死んじゃっても、新しく生まれてくる子もいるし、しょうがないか」のように、命に対して麻痺した感覚を持ち始めることもあると思うのです。

今すぐにどうにかして解決できることではありませんが、1人1人がもう少し猫に対する知識をつけ対応をしていけば、今後が変わってくるはずです。

私に今できることは、せめて私の周りにいる猫だけでも不幸な目にあわないようにとお手伝いすることだと思っています。

せめて私の周りにいる猫だけでも幸せになってほしい

お食事処通の猫ちゃんたちの中でも、特に人懐っこく観光客にも人気だったクックが2,3か月ほど前に行方不明になっていました。「猫は死に目は飼い主の元から消える」なんてよく言いますが、クックは体が弱っている様子もなく、きっとどこかに迷い込んでしまっていると思っていました。

通の隣にはダイビングショップがあり「もしかしたらそこのダイバーさんの車に乗ってどこかにお出かけしてしまったのかもしれない」との情報もあったのです。

可能性としては、猫もたくさんいてダイバーさんたちが良く訪れる八重根付近の可能性が高く、いなくなってからは私は八重根にちょくちょく探しにいっていたのです。

以前八重根でクックそっくりな猫を見つけました。クックかどうか確かめてみようと思い、近づき触ろうとするとすぐに逃げて行ってしまったのです。柄はそっくりでしたが、目つきがするどくその時は違う猫でした。

ですが昨日Twitterを見ていると、クックそっくりな猫が八重根の猫たちに紛れていたのです。そのTwitterを投稿した方に話を伺ってみると「その写真の子は人慣れしていないが、似ている子がいてその子は人慣れしている」と教えていただきました。

そして今日朝を迎え、居てもたっても居られずさっそく見に行ってきました。

するとクックらしき柄の猫がいたのです。本当にクックなのか確かめるため、持ち上げてみました。すると逃げもせず、こちらに何か言いたそうな顔をしていました。最後に見たクックとは肉付きが全く違い、骨と皮のようなガリガリになっていました。ですが、触れ合った反応を見てみるとこれはクックに違いないと確信したのです。

泥棒のようにそそくさクックを抱きかかえ、車に乗せチュールをあげました。すると昔のようにクックは、チュールを両手でつかみ必死に食べていたのです。

「ふぁああああー良かったークック見つけたー。死んではなくて良かった。」

車でチュールを1本だけあげ、その足でお食事処通に連れて行きました。

通子さんとおじちゃんにもクックか確認してもらい、2人とも「これはクックだ」と確信していました。

さっそく餌をあげ、顔と体を拭きコームで毛をといてあげました。

最初はエサを必死に食べていましたが、少し経つとお腹もいっぱいになったらしく、一緒に通の駐車場をお散歩しました。駐車場でなでていると、しっぽをピンと立たせ小刻みにしっぽを震わせていたのです。

これは猫にとっての最大限のうれしさの現われで、うちの猫が小さかった時に初めてお家でご飯を食べていたとき以来の現象を見ました。

そんな姿を見ていたらなんだか涙が出てきてしまい、きっとこの2,3か月どこか分からないところに迷い込み不安で、ご飯もろくに食べられず辛かっただろうなぁと猫になった気持ちで考えてしまいました。

結局クックを探しに行き、その後も通でお世話をし一緒に遊んでいたら4時間も経っていました。とにかくクックが生きていてくれて良かったです。もう勝手に車に乗ってお出かけしちゃだめだよ。

コメント

  1. バロン より:

    行政やボランティアが対応できる以上の相当なスピードで増えてますよね。

    外にいる猫様をそのままの環境で育てることは、かなり難しいです。

    冷たいかもしれませんが、見かけても
    触れたり、ご飯あげたりせずに、挨拶だけしてます。

  2. cheromtsu より:

    すでにご存知でしたら、すみません。
    「どうぶつ基金」という、野良猫さんの不妊手術(さくら耳カット)をおこなう公益財団法人があります。
    離島での出張手術もしています(ホームページの「さくら猫無料不妊手術」のところに過去の出張手術の例が掲載されています)。
    私も以前、個人で申請して何回かお世話になりました。
    もしよろしければ、一度、ご相談なさっては・・・。

    https://www.doubutukikin.or.jp/

  3. 匿名 より:

    こんばんは。八重根猫ちゃんツイートした者です。
    まずはクックちゃんとの再会、本当に良かったです。読んでいて嬉しくて涙が出てきました…。
    八重根の猫ちゃん達の環境が劣悪で、「もう全員お風呂入れて病院連れて行ってちゃんとトイレやベッドがある環境で過ごさせたい!」とか思っていたので、その中にいたクックちゃんが無事に家族の元に戻れたことが本当に嬉しいです。
    そしてまだあの環境で暮らしている猫ちゃんを想うと、複雑な気持ちでいっぱいです。
    八重根に限らず、私が知らないだけで同じような環境の猫がたくさん居るんだろうな、と思うと更に複雑です。
    私も猫が好きで、家で2匹飼っています。
    家の周りにも野良猫ちゃんが何匹か居て、まだサクラ耳じゃない子達と少しずつ仲良くなって、手術させる為に着々と準備中です。
    何だか自分語りになってしまいましたが、ちーぼーさんの想いに凄く共感したので、それを伝えたくてコメントしました。Twitterだと知ってる人に見られちゃうのでこちらに…。
    保護猫活動、島で始めてる人も、始めたいと思っている人も、きっとたくさん居ると思います。そういう人達がひとつになって、大きな力になったらいいなぁと思っています。

    長々と長文失礼しました。
    ちーぼーさんが保護猫活動を本格的に開始する時は、協力させてくださいね✨

  4. 神田で お会いした事の有る男。ファン。 より:

    鶏は、1羽が病気になると、数10万羽が 処分されてしまいます。話は変わって、私の家には 野良猫が昼寝に来ます。庭に糞尿をするのでめいわくに思っていますけど、一匹なので 我慢しています。八丈島のように 多数いたら、これは役場の仕事だと思いますよ。相談してみたら?